画像をデジタル情報として扱うための基本知識

コンピュータは画像や音声もデジタル情報として処理しています。ここではその基本的な知識について解説します。

ピクセル(画素)について

皆さんの目の前にあるモニタ(液晶モニタ)に映っている様々な映像は、格子状に配置された光の点によって描かれています。この光の点のことを「ピクセル」と呼びます。ピクセルはまた「画素」とも呼ばれます。これがコンピュータで画像を扱う際の最小単位となります。

色のついたピクセルをモザイク画のタイルのように並べることによってコンピュータ上の画像は表現されています。このような画像の表現を「ラスター画像」といいます。代表的なラスター画像は、デジタルカメラで撮ったデジタル写真です。

モニタでももちろんピクセルを最小単位としています。ちなみに一般的にピクセルは1:1の正方形の形をしています。また、カラー画像では、一つのピクセルは、光の三原色(赤・緑・青=Red・Green・Blue=RGB)の組み合わせで色を表現しています。

ちなみに液晶モニタはそれ自身が光を発している「発光体」です(ブラウン管のテレビもそうです)ので、色の表現は光の三原色に依存しているという訳です(一方、プリンタで印刷された画像の場合は、自ら光を発する訳ではないので、絵の具の三原色を考える必要がある、ということになります。後述)。

さて、皆さんの目の前にあるモニタですが、このように「光る点」が縦にも横にも敷き詰めてあります。それでは、いくつくらいずつ並んでいると思いますか? 私の目の前にあるiMacでは、横に1680ピクセル縦に1050ピクセル並んでいます(iMac 20inchの場合)。一般的な17inchモニタでは、横1280ピクセル縦1024ピクセル。もう少し小さいモニタでは、横1024ピクセル縦768ピクセルが標準的です。当然、同じ範囲にたくさんのピクセルが並んだ方が、高精細となります。

ピクセルの色表現について

画像のデジタル情報の最小単位はピクセルです。このピクセルは、光の三原色の組み合わせで様々な色を表現することができます。

光の三原色

光の三原色は知っていますか? 今挙げたように、赤・緑・青がそれに相当します。生理学的にいえば、眼球の網膜にある錐体細胞という細胞には、三原色に反応するタンパク質があるためで、様々な色を感じるということは、これらのタンパク質が組み合わさって反応しているということになります。このように、光の三原色を組み合わせることによって様々な色が生み出されることになります(これを「加法混色」といいます)。加法混色についての画像はWikipediaの画像を参照してください。

絵の具の三原色

光の三原色は赤・緑・青であり、それぞれの色のついた光を混ぜ合わせて色を作り出すことができます。一方で、印刷された色の三原色は「シアン=Cyan=C・マゼンタ=Magenta=M・イエロー=Yellow=Y」となる。ただし、この3色を混ぜても完全な黒が作成出来ないこともあり、印刷では黒色のインク(Key pate)も用いられる。一般的には印刷の基本色を指す場合として、「CMYK」と呼ばれる。


さて、1つのピクセルを表現するために、どれだけの情報量を与えるかということによって、1ピクセルが表現できる色数が変わってきます。最近ではそれぞれの原色のチャンネルに8ビット(0-255の256段階を表現可能)を割当てることが一般的です。これですと、RGBそれぞれのチャンネルについて8ビットですから、8+8+8で24ビット、具体的には256x256x256の16,777,216色が表現できることになります。これを「トゥルーカラー(Truecolor)」と呼びます。

このような方式で光の三原色の組み合わせで、基本的には自由に色を作ることができます。XHTMLCSSなどで色を表現する際には、1つのチャンネルを16進数によって表現し、それを3チャンネル分組み合わせます。

を参照してみてください。

非圧縮画像データのサイズ

画像データは、3バイトで表現されるピクセルが縦横に並んだものとして換算できます。つまり、

となります。もしも、

という設定のデジタルカメラでしたら、これは2048 x 1536 x 3 = 9437184バイトになる訳です。これは、およそ10MBに相当します。これではデータの容量が大きすぎるということで、データの圧縮という話に繋がります。

デジタル画像データと圧縮

デジタル写真を撮ってみよう

実習として自分の持っているデジカメ(ケータイのデジカメ機能でも可)で、グループのテーマに沿った写真を撮影しましょう。
撮った後は自分宛にデータをメール等で転送して確認してください。

デジタルカメラについて